インシデント管理の重要性を紐解く

企業などにおける運用管理プロセスの一部であるインシデント管理、昨今その重要性が注目されています。インシデントとはシステム障害や故障とは違い、ユーザーがシステムを使って自由に扱えない状態、使い方がわからないという状態のことです。そういった状態への施策を講じることをインシデント管理と言います。日々の業務の中から起こるインシデントを記録し、職場全体で共有、順位付けをすることでより効率よく安定的に業務を進めることができます。業務への対応力や知識を個人だけのものにせず職場全体でとらえ意識することができ、業務改善のきっかけを見つけることにもなります。反対に個人の能力頼みにせず、チームでミスを防ぐ仕組みともなります。積み重ねていくことで職場の育成マニュアルとしてまた報告ツールとしても利用できることから、多くの企業が取り入れています。

インシデント管理はみんなで取り組む業務改善

インシデント管理というと難しく聞こえるかもしれませんが、みんなで取り組む業務改善と思えば簡単です。取り入れることで業務がスムーズに運ぶだけでなく、チーム力が強化される点でもメリットと言えます。インシデントが発生したときに常に記録と共有を行っていくことで、チームで対策を考えたり次への教訓としたりすることができます。同じインシデントが起こった時にも、手順化するなどしてきちんと管理ができていれば活用できます。小さな積み重ねが大きな結果を生むことになります。職場内でのコミュニケーションのきっかけにもなり、メンバーそれぞれの知識を組織の知恵に変えていけるのが良いです。不便に思っている点、もっとこうしたほうがいいと思っている点などを洗い出し、どんどん話し合い改善していきましょう。

インシデント管理を取り入れスマートな業務改善を

インシデント管理の方法として、インシデントを共有することをあげました。共有するためにはインシデントを記録するための管理簿の作成が必要となります。日常で起こったインシデントの内容を記録、どのように解決したか、どこの部署の誰が対応したか、どんな知識が必要になったのかといったことを記しておけば、過去にさかのぼって対応策を探すことができます。大きな組織なら、離れた部署であっても問題を共有できているのでおおいに管理簿が役に立ちます。同じトラブル、クレーム対応に無駄に何度も悩まされることもありません。ただし、定期的に記録簿は整理し、放置されているものがないか、解決できるものはないかなどチームで振り返る事も大切です。インシデント管理を取り入れ、働き方をよりスマートにしましょう。